【JP】2025年版_オーストラリア移住で知っておきたい家賃相場|シドニー・メルボルン・他都市の住居費まとめ

はじめに
オーストラリア移住を考えるとき、どこに住むかはとても大切なポイントだと思います。
家賃を含めた「住居費」は生活費の中でも大きな割合を占めます。特にシドニーやメルボルンのような大都市は日本以上に家賃が高く、移住後の生活を大きく左右します。
この記事では、各都市や郊外の家賃相場、物件タイプの違いなど、全体像をわかりやすくまとめました。
- オーストラリア主要都市の家賃相場
- 家族移住時の年間住居費の目安
- 都市別の平均収入と家賃負担率
- 賃貸と購入のハードルの違い
なお、記事中では$はオーストラリアドル(AUD)で表記しています。
オーストラリアの住宅事情の基礎知識
- 家賃の基本表記は「週単位」
例えば「$800/week」と書かれていれば、月換算で約$3,466(4.33週計算)になります。 - 物件タイプは、主に3つ。
- Apartment(アパート):ビル内の一室、中心地に多い。
- Unit(ユニット):庭付き少人数向けの集合住宅で。低層(1〜3階建)で、郊外に多い。
- House(一軒家):土地付きで広く、家族向け。
- 契約期間は6〜12か月が主流
- 家具付き(Furnished)・家具なし(Unfurnished)の物件がある
単身者の場合はApartment、家族住みの場合はUnit、Houseを選ぶことが多くなります。
主要都市の家賃相場
シドニーはオーストラリアで最も家賃が高い都市のひとつです。
- 中心部(CBD周辺)
- 1LDKアパート:週$700〜$900
- 3LDKアパート・ユニット:週$1,000〜$1,400
- 郊外
- Parramatta、Liverpoolなど西〜南西部:3LDK一軒家は週$700〜$900
- Chatswood、Randwickなど北〜東部:3LDK一軒家は週$900〜$1,300
メルボルンはシドニーより若干安めですが、中心地は高額です。
- 中心部(CBD)
- 1LDKアパート:週$550〜$750
- 3LDKアパート・ユニット:週$800〜$1,200
- 郊外
- Footscray、Coburgなど西〜北側:3LDK一軒家は週$550〜$750
- Box Hill、Glen Waverleyなど東側:3LDK一軒家は週$700〜$1,000
例えば、ブリスベンはシドニー・メルボルンよりも家賃が安めで、3LDK一軒家は週$600〜$800程度が相場です。
ケアンズなど地方都市は、さらに2割ほど安い傾向があります。
家族で移住する場合の目安
夫婦+子供など家族で住む場合、2〜3LDKを想定すると以下のような目安になります。
- シドニー:年間$50,000〜$70,000(約520万円〜730万円)
- メルボルン:年間$40,000〜$55,000(約420万円〜580万円)
- ブリスベン:年間$35,000〜$45,000(約370万円〜470万円)
シドニーでは家族向け3LDKの年間家賃は約$50,000〜$70,000が目安で、平均年収に対して45〜65%を家賃が占めます。メルボルンはやや安く、$40,000〜$55,000程度で負担率は40〜55%が一般的。さらにブリスベンは$35,000〜$45,000、ケアンズでは$28,000〜$36,000ほどと地方都市ほど負担は軽くなる傾向です。
収入に対する居住費が占める割合は表にすると以下のようになります。
年収は手取りではなく、税金を含む額面報酬です。
どの地域でも、年収のおおよそ50%程度は家賃として必要と考えておく必要があります。
都市 | 年間家賃 (3LDK想定) | 平均年収 | 家賃負担率 |
---|---|---|---|
シドニー | $50,000〜$70,000 | $100,000〜$110,000 | 約45%〜65% |
シドニー郊外 西〜南西部 (Parramatta、Liverpoolなど) | $36,000〜$47,000 | シドニーで仮定 | 約33%〜47% |
シドニー郊外 北〜東部の人気エリア (Chatswood、Randwickなど) | $47,000〜$68,000 | シドニーで仮定 | 約43%〜62% |
メルボルン | $40,000〜$55,000 | $90,000〜$100,000 | 約40%〜55% |
メルボルン郊外 西〜北側 (Footscray、Coburgなど) | $29,000〜$39,000 | メルボルンで仮定 | 約29%〜43% |
メルボルン郊外 東側の学区人気エリア (Box Hill、Glen Waverleyなど) | $37,000〜$52,000 | メルボルンで仮定 | 約37%〜58% |
ブリスベン | $35,000〜$45,000 | $85,000〜$95,000 | 約37%〜50% |
ケアンズ | $28,000〜$36,000 | $70,000〜$80,000 | 約35%〜50% |
家賃以外にかかるコスト
家賃に加えて、以下のコストがかかります。
- 光熱費(電気・ガス・水道):月$200〜$300
- インターネット:月$60〜$100
- 家具を揃える初期費用(家具なし物件の場合):最低$3,000程度
家を購入する場合のハードル
では家を購入しようと考えるとどうなのか?
オーストラリアでは、家を賃貸から購入に切り替える際のハードルが日本より高めです。
シドニーやメルボルンの人気エリアでは3LDK一軒家でも$1.2〜2ミリオン(約1億〜1.8億円)が珍しくなく、購入を検討するには以下のポイントを押さえておく必要があります。
- 物件価格
シドニーやメルボルンの中心部・人気郊外は、物件価格が$1.2ミリオン以上になるケースが多い。 - 頭金(デポジット)
物件価格の10〜20%が目安で、例えば1.2ミリオンAUDの家なら$12万〜24万(約1,150万〜2,300万円)が必要となる。 - 印紙税(Stamp Duty)など初期費用
物件価格の3〜5%がかかり、購入時には建物検査費用や弁護士費用も合わせて購入額の7%程度を追加で準備する必要がある。 - 維持費用
購入後もCouncil Rate(固定資産税に近い税金)として年$2,000〜$4,000程度が必要。 - 永住権や外国人規制
- 永住権がない場合、銀行ローンの審査は非常に厳しく、FIRB(Foreign Investment Review Board)の許可が必要で申請料だけで$1万以上かかるケースも。
家を購入する選択は大きなコストと準備が必要なため、多くの移住者はまず賃貸で生活をスタートし、地域や生活に慣れた上で購入を検討する人が多いのが現状です。
まとめ
物価が高いことで有名なオーストラリア、さすがですね。
平均年収の半分くらいが居住費にかかることを想定していなければなりません。
シドニー・メルボルンは同じ都市内でも中心部と郊外で家賃に大きな差があり、家族構成やライフスタイルによって最適な住居選びは変わります。
移住計画の早い段階で家賃相場を把握しておくことで、安心して準備を進められるはずです。
次の記事では「オーストラリア移住者向け 家探しの方法・内見・契約の流れ」を詳しく解説します!
🔗 参考サイト / Useful Links
- realestate.com.au オーストラリア最大級の不動産ポータル。最新の家賃相場や物件情報が網羅されています。
- Domain realestate.com.auと並ぶ大手不動産サイト。都市別・エリア別に家賃相場を調べやすいです。
- Rent.com.au 賃貸物件専門サイト。シェアハウス情報も豊富で若者・学生にも人気。
- Numbeo: Cost of Living in Australia 世界各国の生活費データベース。家賃だけでなく食費や公共料金の平均データもあります。
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